カンボジア「IKTTクメール伝統織物研究所」森本喜久男さんが作った買物&工房見学


友禅職人だった森本喜久男さんが、戦争で失われつつあるカンボジアの伝統的な織物を復活させた事は、数年前からテレビで紹介されているので、知っている人もいるかと思います。

シェムリアップを訪れる前にたまたまテレビで再放送されているのを目にし、運命を感じて市街にある工房&ショップを訪れる事にしました。

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IKTTのショップ

今回訪れたのはシェムリアップ市街にあるIKTTですが、最初に作られた「伝統の森」はシェムリアップから車で1時間ほどの場所にあります。

こちらの建物は1Fが織り手の工房で2Fがショップになっています。2Fに上がると受付に居たお姉さんが日本語で「こんにちは」と話しかけてくれました。流暢ではないけど片言の日本語は話せるようです。
 





100%自然素材で全て人の手に織られているシルクのスカーフなので、伝統的な柄の物は細かい物だと完成まで約3ヶ月近くかかるそうです。

それだけ日数がかかっているので、オールドマーケットなどで売っているシルクと呼ばれるスカーフより、何十倍、何百倍も高いけど、手に取り触れて見るとその良さが分かりました。












シルクのスカーフ以外にも陶器やポーチ、本に入れる栞・箸なども販売されています。シルクは値段が高くて購入できないと言う方には、私も購入した石鹸はいかがでしょう。

100%天然の原材料を使用し、美白と角質の2種類販売されています。100%天然なので普通の石鹸の様に泡立ちませんが、洗顔ネット使うと良く泡立ちます。
 



そもそも友禅職人だった森本喜久男さんが、何故、伝統的な織物を復活する事になったのでしょうか。

それはユネスコの委託によって友禅職人だった森本喜久男さんが、カンボジアの伝統的な絹織物の現況調査に行く事からはじまります。

そこで内戦の間に多くの織り手は亡くなり、また高齢化で200種類以上もあった伝統の絣のパターンも失われつつある事がわかりました。





伝統を残す為に織り手を探し、貧困層の自立支援のため村を作り工房を作りました。設立が1996年1月と、今から約19年前と言えば戦争も終わった頃になります。

数々の困難を乗り越え工房を作った森本さんですが、膀胱がんで余命宣告を受けているんです。そんな体になっても、今なおカンボジアに住み続けています。
 
※病気療養中の森本さんでしたが2017年7月3日早朝に永眠いたしまいた(享年70歳)

私が訪れた時、テレビを見て感銘を受けた日本人から来た若い女性が手伝いをしていました。

今後は森本さんに代わり、多くのカンボジア人、日本人が伝統の織物作りを続ける事を願うばかりです。安らかにご永眠されますようお祈りいたします。
 
※森本喜久男さんの功績を称える会が「2017年9月10日(日)」に神楽坂で1日だけ開催されます。詳しくはコチラをご覧下さい。
 


自由に生きていいんだよ
(森本喜久男)

 
 


買物帰りに「工房を見て行きますか」と声を掛けていただきました。地べたにゴザを敷き、生糸を繰る人・括りや織りをする人、その周りでは織り手の子供達が遊んでいます。

1Fで風が少し通るとは言え蒸し暑いし、この中で作業をするなんてカンボジアの人達は暑くないのでしょうか。
 




男性はいないハズなのに何処かで見た顔の人がいます。よく見るとトゥクトゥクのドライバーMENGさんでした。織り手の中にすんなり溶け込んでいたから気が付かなかった。

ちなみにMENGさんは4日間貸切りでお願いしたトゥクトゥクのドライバーさんです。

待っている間に同業者のドライバーやお店の人など、誰にでも笑顔で声を掛け話しかけるフレンドリーな優しいドライバーさんです。

 

トゥクトゥクの乗り方やMENGさんは↓こちらで紹介しています。

カンボジア「シェムリアップのトゥクトゥク」乗り方&貸切りチャーター方法
シェムリアップの街中の移動には、基本的にトゥクトゥクを利用します。大きなホテルであればホテル専用のドライバーが待機していますが、それ以外は自分で値段の交渉をしないといけません。トゥクトゥクの乗り方から貸切り方法を紹介します。

 


工房の裏手の方で寝泊まりできるスペースがあるようです。仕事をする時は工房に子供を連れてきて遊ばせます。

1枚作るのに何ヶ月もかかる大物もあり大変ですが、休む所や仕事もあるので、自立支援と言う事で言えば良い場所なんでしょう。
 



3人の子供が遊んでいました。少し写真がボケていますが、この男の子が皆を追い回していたのでガキ大将なのでしょうね。

お母さんが様子を見に来ていたけど、仕事をしながら自由に子供を遊ばせておける環境は中々良いですね。
 
 


こちらは友達が購入したシルクです。お土産としてはかなり高価な品物になりますが、一生使えるシルクが欲しい方は一度訪れてみてください。
 

テレビで紹介されていたので現地でも有名だと思っていました。しかし、お店の人に聞いたところ、買物客のほどんどが日本人で、残りはお店の前をたまたま通った外国人が来るくらいだそうです。

持参した地図には日本語しか書いていないので見つけれず1日目は断念。2日目に近くにあるタップロームホテルに行き、そこから探す事にしました。

周辺に居たトゥクトゥクのドライバーがたまたま知っていたので辿り着く事ができたけど、訪れる場合は住所+地図があった方が良いです。

詳細・マップ

IKTT クメール伝統織物研究所
Institute for Khmer Traditional Texfiles
住所No.472, Viheachen Village, Svaydongkum Commune, P.O. Box 9349, Siem Reap Angkor, CAMBODIA
TEL063-964437
支払いクレジットカード、タイバーツ、日本円も可能
その他IKKT Japan News
IKKT ポータルサイト
クメール伝統織物研究所のイラストマップ


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